「銀行券が増発されるときは、金融は引き締まるのです」。日銀に入行したばかりの職員が先輩からそう教わって腑に落ちなかった、というエピソードが、ある日銀職員の著書の冒頭に出てきます。給料を手にしてフトコロがあたたかいのに、なぜお札が増えると金融が引き締まるのか、と。
この一見ねじれた話を解きほぐす鍵が日銀当座預金です。銀行が日銀券を受け払いするときや、異なる金融機関・決済システム間の債権債務を最終的に決済するときには、日銀当座預金が重要な役割を果たします。ただし、同じ銀行内の振込など、個々の取引がすべて日銀当座預金を直接通るわけではありません。


- 日銀当座預金を持てるのはどんな主体で、なぜ限られているのか
- 「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」を当座預金がどう支えているのか
- 当座預金が増減する3つの要因(銀行券要因・財政等要因・金融市場調節)
- 「銀行券が増えると金融が引き締まる」と言われる理由
- 為替介入の規模が、なぜ当座預金のデータから推定できるのか
- 日銀の「考査」と金融庁の「検査」は何が違うのか
- 日銀当座預金とは、銀行や証券会社など限られた金融機関だけが日銀に持つ口座です
- 日銀券の受け払い、金融機関・決済システム間の最終決済、準備預金の積み立てに使われます
- 当座預金の増減は「銀行券要因」「財政等要因」「日銀の金融市場調節」という3つの要因で説明できます

日銀当座預金とは何か|誰が持てるのか
日銀当座預金とは、その名のとおり「金融機関が日銀に持つ当座預金」です。私たちにとって最もなじみのある預金は普通預金ですが、当座預金は教科書的には「ビジネスで用いる口座」と説明されます。
持てる主体は民間銀行だけだと思われがちですが、実際には信用金庫、証券会社、短資会社、清算機関なども口座を持っています。日銀当座預金を開設しているのは、次の3つのプレイヤーに整理できます。
日本銀行に預金口座を開設している先は、主として金融機関等です。このほか、国、外国の中央銀行や国際機関などが預金口座を開設していますが、個人や一般企業からの預金は受け入れていません。これは、日本銀行の預り金業務の主な目的が、わが国の中央銀行として、銀行その他の金融機関の間で行われる決済の円滑の確保を図ることにあるからです。
実際に当座預金を開設している金融機関の一覧は、日本銀行のサイトで「当座預金取引の相手方一覧」として公開されており、誰でも確認できます。
大手金融機関でも持っていないことがある
ここで注意したいのは、すべての金融機関が日銀に当座預金を持っているわけではないということです。例えば、大手であっても保険会社やアセットマネジメントは日銀当座預金を持っていません。
その背景には、モラルハザードの問題があります。日銀当座預金を持てる金融機関は、仮に破綻した場合に金融システムへ大きな影響をもたらす主体です。みだりに多くの金融機関へ開放してしまうと、「いざとなれば日銀が最後の貸し手として助けてくれるのではないか」という期待を生んでしまいかねません。
金融システムへの影響という観点でも違いがあります。銀行や証券会社は短期間の資金調達に依存しているため、取り付けなどを通じて短期間のうちにデフォルトしてしまう可能性があります。一方、生命保険会社やアセットマネジメントは、そのようなリスクが相対的に小さいという見方ができます。
- 資金決済・証券決済・短期金融市場仲介のいずれかの主要な担い手であること
- 自己資本の充実が認められること
- 流動性に係る健全性が認められること
- 総損失吸収力および資本再構築力に係る健全性が認められること
- 開設後は、日銀による「考査」というモニタリングを受けること
日銀の3つの機能を支える当座預金
日銀には「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」という3つの顔があると説明されます。この3つは抽象的な役割の話ではなく、すべて日銀当座預金という具体的な口座の上で実現されています。順に見ていきましょう。
銀行券を受け取る
→ そのとき銀行券が発行される
当座預金の振替で処理される
→ 当座預金の総額は変わらない
政府との取引は日銀に集約される
→ 当座預金と政府預金が振り替わる
発券銀行|お札はどうやって世の中に出ていくのか
私たちが使っている銀行券(紙幣)は、独立行政法人国立印刷局が製造します。製造された銀行券は日銀に引き取られ、日銀の金庫に保管されます。この時点では、まだ「発行」されていません。
では、どうやって世の中に流通するのか。答えは、日銀当座預金を持つ民間銀行が、当座預金から引き出す形で銀行券を受け取るところから始まります。例えば、みずほ銀行がATM用の現金を用意するために1億円を引き出すと、日銀のBSの負債サイドでは、みずほ銀行の当座預金残高が1億円減り、その分だけ発行銀行券が1億円増えます。この瞬間に銀行券が発行されるわけです。
ここで注目したいのは、マネタリー・ベースの量は変わっていないという点です。マネタリー・ベースは「日本銀行券発行高+貨幣流通高+日銀当座預金」と定義されます。銀行券が増えた分、当座預金が同額減っているので、合計は変わりません。
なお、逆のプロセスもあります。使われた銀行券は日銀に還流してきます。日銀は還流した銀行券を確認し、汚損などにより流通に適さないものは破棄しています。
銀行の銀行|他行への送金はなぜ日銀を経由するのか
同じ銀行の中での送金は簡単です。みずほ銀行の口座からみずほ銀行の口座へ100万円送るなら、みずほ銀行の帳簿の中で残高を100万円動かすだけで済みます。
しかし、みずほ銀行の口座から三菱UFJ銀行の口座へ送金する場合はそうはいきません。実務的には、みずほ銀行の日銀当座預金が100万円減り、三菱UFJ銀行の日銀当座預金が100万円増えるという処理を経由します。これが日銀の「銀行の銀行」としての機能です。
この取引は当座預金の中で振り替えられるだけなので、日銀の負債サイドにおける当座預金全体の大きさは変わりません。
- 決済需要=他行への送金などの決済手段として、また支払いに備える支払準備として持つ需要
- 準備需要=民間銀行が一定額を日銀に預ける義務(準備預金制度)にもとづく需要
日銀当座預金が増減する3つの要因
日銀当座預金の増減は、次の式で説明できます。
日銀当座預金の増減 = 銀行券要因 + 財政等要因 + 日銀の金融市場調節
このうち、銀行券要因と財政等要因を合計したものを「資金過不足」と呼びます。銀行券要因と財政等要因は日銀の意思とは関係なく決まる外生的な要因であり、金融市場調節は日銀自身が動かせる要因、という整理です。
連休や月末など季節性がある
(外生的要因)
為替介入もここに反映される
(外生的要因)
売りオペで減少
(日銀が動かせる要因)
日銀当座預金増減要因と金融調節(毎営業日更新)……公表データ(予想)/公表データ(速報)/公表データ(確報)
この統計は「予想」「速報」「確報」という3段階でアップデートされます。日々、銀行券要因・財政等要因による当座預金の変化に加え、オペレーションごとの影響、当座預金全体の増減、マネタリー・ベースまでが開示されています。
銀行券要因|「お札が増えると金融が引き締まる」の意味
冒頭の謎に戻りましょう。なぜ銀行券が増発されると金融は引き締まるのでしょうか。
順を追うとこうなります。私たちが銀行から現金を引き出したいとき、その銀行が手元に現金を持っていなければ、銀行は日銀当座預金を取り崩して現金を用意します。つまり、世の中の現金需要が増えると、その分だけ日銀当座預金が減るわけです。
日銀当座預金が減るということは、短期金融市場でお金を貸し出せる主体が減るということです。資金の出し手が減れば、需給が締まって短期金利は上がります。これが「銀行券が増発されるときは、金融は引き締まる」という言葉の意味です。給料袋があたたかいかどうかとは、まったく別の次元の話だったわけです。
重要なのは、銀行券の需要には季節性があるということです。ゴールデンウィークなどの連休前には現金が必要になりますし、同じ月でも月末に需要が増えるといったパターンがあります。短資会社はこの季節性を分析し、銀行券要因による当座預金の変化を予測して公表しています。
当座預金の過不足の状況は、実務上「不足」「余剰」「トン」と表現されます。「トン」は「トントン」を短くした言い方で、過不足がない状態を指します。短資会社のレポートなどで見かける表現です。
ただし注意点があります。現在は超過準備が常態化しており、日銀は付利金利の操作によってTONAをコントロールしています。そのため、かつてのように銀行券要因の変動が直接TONAを動かす、という関係は以前ほど強くありません。
財政等要因|納税・給付・そして為替介入
次に財政等要因です。私たちが政府に100万円を税金として支払うケースを考えます。
日銀は「政府の銀行」であり、政府との取引は日銀に集約されることになっています。そのため納税をすると、私たちの銀行口座の残高が減ると同時に、その銀行の日銀当座預金が減り、政府預金が増えるという処理がなされます。社会保障給付を受け取る場合は、この逆の動きになります。
ここでも日銀のBS全体の大きさは変わりません。ただし、政府預金はマネタリー・ベースに含まれないため、納税のケースでは当座預金が減る分だけマネタリー・ベースが減ることになります。民間のマネーを政府が吸収している、と解釈できます。
納税のタイミングや政府支出にも季節性があるため、財政等要因についても短資会社が予測を行っています。
なぜ「財政等」要因と呼ぶのか
「財政要因」ではなく「財政等要因」と呼ばれるのには理由があります。財政以外に、海外の中央銀行や国際機関が日本銀行に開設している円預金勘定(海外預り金)と民間金融機関等の間の資金の受払も、この区分に含まれるためです。なお、為替介入は「財政要因」として整理されています。
覆面介入の規模はこうして推定される
今日において財政等要因が最も注目されるのは、為替介入があったときです。
例えば円安への対応として財務省が円買い・ドル売り介入を行った場合、外貨準備で保有するドル資産を売って円を受け取り、政府短期証券(FB)を返済します。このとき、民間金融機関は日銀当座預金で支払いをするため、民間の当座預金は減少し、その動きが財政等要因に反映されます。
財務省は、為替介入を実施したことを直ちには明らかにしない、いわゆる「覆面介入」を行う傾向があります。そこで市場参加者は、事前に短資会社が出している(介入の影響を含まない)財政等要因の予測値と、日銀が公表する実績値との差分をとることで、介入の有無や規模を推定します。これは市場参加者やメディアで広く使われている手法です。
この手法は広く使われていますが、数千億円規模の誤差が生じる可能性があります。報道で「介入は◯兆円規模とみられる」と伝えられる数字も、こうした推定にもとづくものである場合があります。確定値は、財務省が後日公表する実績で確認する必要があります。
なお、現在のTONAは、当座預金にアクセスできる金融機関とそうでない金融機関の裁定取引によって形成されているため、当座預金を持つ金融機関の手元資金の増減がTONAに与える影響は小さくなっています。実際、為替介入のような特別なケースを除くと、銀行券要因や財政等要因の変動そのものが話題になることは減っています。
金融市場調節|日銀が自ら当座預金を動かす
銀行券要因と財政等要因が日銀の意思の外で決まる要因であるのに対し、金融市場調節は日銀自身が能動的に当座預金を増減させる手段です。
現在最も頻繁に行われているオペレーションは、民間金融機関が保有する国債を日銀が購入する買いオペです。日銀が国債を購入する際、代金は日銀当座預金で支払われます。したがって、買いオペを行うと当座預金は増加します。
ここで、先ほどまでの動きとの違いに注目してください。銀行券の発行も他行への送金も納税も、日銀のBSの大きさは変わりませんでした。しかし買いオペの場合、日銀は資産サイドに国債を新たに取得し、負債サイドで当座預金が増えるため、日銀のBSそのものが大きくなります。
| 取引 | 当座預金 | 日銀のBSの大きさ |
|---|---|---|
| 銀行券の発行(引き出し) | 減少 | 変わらない(銀行券が同額増える) |
| 他行への送金 | 変わらない(銀行間で振替) | 変わらない |
| 納税 | 減少 | 変わらない(政府預金が同額増える) |
| 買いオペ | 増加 | 大きくなる |
| 売りオペ | 減少 | 小さくなる |
| レポ・オペレーション(資金供給) | 増加 | 大きくなる |
オペレーションには、日銀が国債などを担保に短期的に貸し出すレポ・オペレーションもあります。この場合、日銀のBSの資産側に買現先勘定が計上され、支払いは当座預金で行われるため、やはり当座預金は増加します。逆に、日銀が国債を売却する売りオペを行えば、当座預金は減少します。
一時的オペとは何か
銀行券要因や財政等要因による当座預金の短期的な増減に見合って実行されるオペレーションを一時的オペといいます。
例えばゴールデンウィークで現金が大量に引き出され、当座預金が減少したとします。これは一時的な要因による短期金利の上昇です。そこで日銀がオペレーションで一時的に資金を供給し、当座預金を元の水準に戻せば、短期金利も元に戻ります。これが一時的オペの役割です。
ただし現在は、民間金融機関の超過準備が潤沢であり、付利金利によって短期金利を操作しているため、一時的オペの役割は低下しているといえます。
日銀の「考査」と金融庁の「検査」は何が違うのか
日銀当座預金を開設した金融機関は、日銀による「考査」というモニタリングを受けます。金融機関は金融庁からも検査・監督を受けますが、この2つは何が違うのでしょうか。
違いは法律にもとづくものか、契約にもとづくものかという点に集約されます。金融庁は法律によって、金融機関の業務の健全かつ適切な運営を確保する観点から検査を行う権限を有しています。一方、日銀は「最後の貸し手」機能など信用秩序の維持に資する業務を実施するため、当座預金に口座を有している金融機関との契約をもとに考査を行っています。
| 項目 | 日銀の考査 | 金融庁の検査 |
|---|---|---|
| 根拠 | 当座預金開設先との契約 | 法律 |
| 目的 | 信用秩序の維持(最後の貸し手機能、資金決済の円滑など) | 業務の健全かつ適切な運営の確保 |
| 対象 | 日銀当座預金を開設している金融機関 | 法律の対象となる金融機関 |
この違いから、興味深い帰結が生まれます。短資会社は日銀当座預金を有しているため日銀の考査を受けますが、金融庁による監督・検査は受けていません。根拠が異なるため、対象範囲がずれるわけです。
私たちの生活と日銀当座預金
日銀当座預金は、個人が直接触れることのできない口座です。それでも、私たちの日常は驚くほどこの仕組みに支えられています。
銀行が日銀から日銀券を受け取ると、その金融機関の日銀当座預金は減少します。また、異なる金融機関や決済システムの間に生じた債権債務の最終決済では、日銀当座預金の振替が重要な役割を果たします。一方、同一銀行内の振込や、差額だけをまとめて決済する仕組みもあるため、給与振込や公共料金の引き落としの一件一件が、すべて直接この口座を通るという意味ではありません。
また、為替のニュースを追っている方にとっては、財政等要因のデータが介入規模を推定する材料になっていることを知っておくと、報道の読み方が変わってくるはずです。「介入は◯兆円規模とみられる」という表現の「みられる」の部分に、この記事で紹介した推定手法が隠れています。
- 日銀当座預金=限られた金融機関だけが日銀に持つ口座
- 現金の引き出し・他行送金・納税は、すべてこの口座を経由している
- 増減要因は「銀行券要因」「財政等要因」「金融市場調節」の3つ
- データは日本銀行のサイトで毎営業日公表されている
よくある疑問
- 日銀当座預金は誰でも作れますか?
-
いいえ。日本銀行は個人や一般企業からの預金を受け入れていません。資金決済・証券決済・短期金融市場仲介のいずれかの主要な担い手であることに加え、自己資本の充実などの審査基準を満たす必要があります。保険会社やアセットマネジメントなど、大手金融機関でも持っていない先があります。
- なぜ保険会社は日銀当座預金を持てないのですか?
-
日銀当座預金を持てる先を広げすぎると、いざとなれば日銀が助けてくれるというモラルハザードを生みかねないためです。また、銀行や証券会社は短期の資金調達に依存しており取り付けなどで短期間にデフォルトしうる一方、生命保険会社などはそのリスクが相対的に小さいという見方もあります。
- 「銀行券が増えると金融が引き締まる」とはどういう意味ですか?
-
私たちが現金を引き出すと、銀行は日銀当座預金を取り崩して現金を用意します。その結果、短期金融市場で資金を貸し出せる主体が減り、需給が締まって短期金利に上昇圧力がかかる、という関係を指しています。ただし現在は付利金利により短期金利がコントロールされているため、この関係は以前ほど強くありません。
- 当座預金が増えると何が起きるのですか?
-
一概には言えません。日銀が買いオペを行えば当座預金は増えますが、それ自体が直ちに金利や物価に影響するわけではなく、現在は主に付利金利によって短期金利がコントロールされています。
- 為替介入をしたかどうかはどうやって分かるのですか?
-
財務省は介入の実施を直ちには公表しない「覆面介入」を行うことがあります。市場参加者は、短資会社が事前に出す財政等要因の予測値と、日銀が公表する実績値との差分から介入の有無や規模を推定します。ただしこの方法には数千億円規模の誤差が生じうる点に注意が必要です。
- 日銀の考査と金融庁の検査はどちらが厳しいのですか?
-
厳しさの比較ではなく、根拠が異なります。金融庁の検査は法律にもとづき業務の健全かつ適切な運営を確保する目的で行われ、日銀の考査は当座預金開設先との契約にもとづき信用秩序の維持のために行われます。そのため、短資会社のように日銀の考査は受けるが金融庁の監督・検査は受けない先もあります。
まとめ
日銀当座預金は、私たちがふだん目にすることのない仕組みですが、現金の供給、金融機関・決済システム間の最終決済、準備預金制度を支える中核的な口座です。個々の取引が必ず直接この口座を通るわけではないものの、日本の決済システムと金融政策の土台として機能しています。
当座預金の増減は「銀行券要因」「財政等要因」「日銀の金融市場調節」という3つに整理できます。前の2つは日銀の意思とは関係なく決まる外生的な要因、最後の1つは日銀自身が動かせる要因です。この区別を押さえておくと、日銀が毎営業日公表しているデータが読めるようになります。
冒頭の「銀行券が増発されるときは、金融は引き締まるのです」という一文も、ここまで読んでいただいた方にはもう腑に落ちているはずです。お札が増えるということは、その分だけ銀行の手元資金が日銀から引き出されているということ。市場に貸し出せるお金が減れば、金利は上を向く。個人の財布の感覚とは、まったく別の理屈が働いているのです。
用語ミニ辞典
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 日銀当座預金 | 銀行・信用金庫・証券会社・短資会社などが日銀に持つ当座預金。個人や一般企業は開設できない |
| 発券銀行 | 銀行券(紙幣)を発行する日銀の機能。銀行が当座預金を取り崩す形で発行される |
| 銀行の銀行 | 金融機関同士の送金決済を担う日銀の機能。当座預金の振替で処理される |
| 政府の銀行 | 政府との資金のやり取りを担う日銀の機能。納税や給付が該当する |
| 銀行券要因 | 現金需要の増減による当座預金の変化。連休や月末など季節性がある |
| 財政等要因 | 納税・給付・為替介入など財政関係の資金の出入りによる当座預金の変化 |
| 海外預り金 | 海外の中央銀行や国際機関が日銀に開設している円預金勘定。財政「等」要因に含まれる |
| 金融市場調節 | 日銀が国債売買等のオペレーションで当座預金を増減させること |
| 一時的オペ | 銀行券要因や財政要因による短期的な増減に見合って実行されるオペレーション |
| 資金過不足 | 銀行券要因と財政等要因を合計したもの |
| トン | 「トントン」の略。資金の過不足がない状態を指す実務用語 |
| マネタリー・ベース | 日本銀行券発行高+貨幣流通高+日銀当座預金。政府預金は含まれない |
| 政府預金 | 政府が日銀に持つ預金。マネタリー・ベースには含まれない |
| 覆面介入 | 為替介入の実施を直ちには公表しない手法。財政等要因の差分から規模が推定される |
| 考査 | 日銀当座預金の開設先が受ける、契約にもとづく日銀のモニタリング |
| 買現先勘定 | レポ・オペレーションで資金供給した際に日銀のBSの資産側に計上される勘定 |
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情報源について
- 出典:本文の記述は、日本銀行が公式サイトで公表している一次情報にもとづいています
- 構成:図解のあとに、その根拠となる日本銀行公式ページの記述を引用の形で併記しています。引用部分は公式ページの原文であり、当サイトによる要約ではありません
- 限界:制度・統計の区分や公表方法は今後変更される可能性があります。最新の情報は必ず本文中にリンクした日本銀行公式サイトでご確認ください
- 免責:この記事は日銀当座預金の仕組みを解説するものであり、特定の金融商品の取引を勧めるものではありません
短期金融市場をあわせて理解する
日銀当座預金が銀行間取引や金融調節とどうつながるかは、次の記事で解説しています。
金融機関が日銀当座預金を一晩貸し借りする仕組みは、無担保コール市場とTONAの記事で詳しく解説しています。日銀が資金量を調整する方法は、買いオペ・売りオペの記事をご覧ください。



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