暗号資産取引所を選ぶとき、「BingX」という名前を目にした人は多いだろう。
コピー取引(ソーシャルトレーディング)の先駆けとして知られ、現在は世界4,000万人以上のユーザーを抱える主要取引所へと成長している。この記事では、BingXがどんな取引所なのか、設立からの歩み、そして他の取引所と比べてどんな特徴を持つのかを、公式情報をもとに整理して解説する。
「Bingbon」
利用されている
コピートレードを導入
BingXの基本情報
BingXは2018年に設立された暗号資産取引所であり、近年は「Web3 AI企業」としての側面も強めている。現物取引、先物取引(デリバティブ)、コピー取引に加えて、資産運用サービスまで幅広く展開しており、初心者からプロフェッショナルまで、あらゆる経験レベルのユーザーに対応する設計になっている。
公式サイトのキャッチコピーは「Trading Made Easy(取引をもっと簡単に)」。複雑になりがちな暗号資産取引を、誰でも扱いやすいツールとして提供することを目指している。
運営体制と拠点
BingXは香港で設立され、現在はイギリス領ヴァージン諸島に本社を置くグローバル企業として運営されている。運営会社「BingX Group」はヴァージン諸島に登記されつつ、シンガポールやオーストラリアなど複数の国・地域に現地法人を持ち、多国籍企業としてサービスを展開している。
8年間の歩み――BingXの沿革
BingXは2018年の設立以来、暗号資産業界の変化に合わせて着実に規模を拡大してきた。公式サイトが公開している沿革を年表としてまとめると次のようになる。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2018年 | BingX設立(当時の名称は「Bingbon」) |
| 2019年 | 業界のパイオニアとして、世界初の暗号資産コピートレードを導入 |
| 2020年 | 10以上の言語に対応し、グローバル市場への展開を達成 |
| 2021年 | CoinMarketCapの24時間取引量ランキングで世界7位にランクイン |
| 2022年 | リブランディングを実施、世界累計ユーザー数が500万人を突破 |
| 2023年 | 先物取引において業界をリードする「ゼロスリッページ」を実現 |
| 2024年 | 当時の世界王者チェルシーFCとパートナーシップを締結 |
| 2025年 | 「BingX AI」の提供を開始、暗号資産デリバティブプラットフォーム世界トップ5入り |
| 2026年 | ユーザー数4,000万人突破。スクーデリア・フェラーリHPとの歴史的パートナーシップへ |
2021年に「Bingbon」から「BingX」へとリブランディングして以降、ユーザー数は右肩上がりに増加。2022年時点で500万人だったユーザー数は、わずか4年ほどで4,000万人を超える規模にまで成長した計算になる。
BingXが提供する主なサービス
BingXが扱う商品・サービスは大きく分けて次の通りだ。
- 現物取引:ビットコインやイーサリアムなど、人気の暗号資産を直接売買できる基本的な取引形態
- 先物取引:標準先物と無期限先物の2種類を用意。レバレッジをかけた取引が可能で、初心者から上級者まで対応
- コピー取引:優秀なトレーダーの取引を自動でコピーできる機能。BingXが世界で初めて導入したサービスであり、現在も強みの一つ
- 取引ボット:現物グリッド・先物グリッド・無限グリッド・マーチンゲールなど、自動売買戦略を複数用意
- LaunchHub(ローンチパッド/ローンチプール):新規上場前のトークンに早期アクセスできるサービス
- 資産運用(Wealth):ローン、デュアル投資など、暗号資産を活用した運用商品
- TradFi:暗号資産を証拠金として、株式・指数・貴金属・外国為替などを取引できるサービス
これだけ幅広い商品ラインナップを一つのプラットフォームでカバーしている点は、複数の取引所を使い分ける手間を減らしたいユーザーにとって大きなメリットと言えるだろう。
手数料・レバレッジの目安
各サービスの基本的な手数料とレバレッジをまとめると、次のようになる。
| 商品 | 手数料 | 最大レバレッジ |
|---|---|---|
| 現物取引 | 0.10% | ー |
| 標準先物 | メイカー0〜0.02% / テイカー0.028〜0.05% | 最大150倍 |
| 無期限先物 | メイカー0.02% / テイカー0.05% | 最大150倍 |
| コピー取引(標準先物) | 標準先物と同じ体系(0.045%) | 最大100倍 |
| コピー取引(無期限先物) | 自動取引と同じ手数料体系 | 制限なし |
| 先物グリッドボット | メイカー0.02% / テイカー0.04% | 最大20倍 |
具体的な手数料体系やVIPレベルによる優遇については、別記事で詳しく取り上げる。
コピー取引は業界屈指の実績
中でもBingXが強みとするコピー取引は、単に「世界初」というだけでなく、実績の面でも際立っている。
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 累計コピー関係構築数 | 約1,200万件 |
| 累計コピー注文実行数 | 2億件以上 |
| 審査済みトレーダー数 | 3万人以上 |
| コピー取引利益分配率(最大) | 32% |
| トレーダー月給(ゴールドレベル以上) | 最大$1,000 |
コピー取引には現物・標準先物・無期限先物それぞれに対応したモードが用意されており、「注文別コピー」と「ポジション比率コピー」というネイティブ型・サードパーティ型の両方式に対応する点は、他の主要取引所にはない特徴だ。損失発生時にプラットフォームが補償する「コピー取引保険金」や、初心者向けの仮想資金(VST)を使った練習環境も用意されており、経験の浅いユーザーでもリスクを抑えながら始めやすい設計になっている。
学習コンテンツとコミュニティ
取引機能だけでなく、ユーザー教育にも力を入れているのがBingXの特徴だ。「BingXアカデミー」では初心者向けガイドから価格分析、通貨換算ツールまでを提供し、取引を始める前の知識習得をサポートする。また、BingXコミュニティやSNS公式アカウントを通じて、最新情報やキャンペーン情報を随時発信している。
こうした学習リソースとコミュニティ機能は、単に取引の場を提供するだけでなく、「ユーザーを育てる」という姿勢の表れとも言える。
「BingX AI」による次の一手
2025年、BingXは設立7周年を機に「BingX AI 革命戦略」を発表した。今後3年間で3億ドル(日本円で約450億円)を投じ、あらゆる面にAIを取り入れた取引所へと進化させる計画だという。
その第一弾となる「BingX AI」は、世界初のAI搭載型暗号資産トレーディングアシスタントと位置づけられている。複数のAIモデルと大規模データセット、高度なアルゴリズムを組み合わせることで、トレンドの見極めやポジション管理、トップトレーダーのフォローといった判断を、経験レベルに応じてサポートする仕組みだ。取引所としての機能提供にとどまらず、ユーザー一人ひとりの取引をAIが後押しする方向へと舵を切っている点は、今後の業界動向を占ううえでも注目に値する。
スポーツとの提携で高まる知名度
BingXは2024年、当時プレミアリーグの覇者だったチェルシーFCの公式パートナーとなり、スポーツ界への本格参入を果たした。さらに2026年には、名門F1チームのスクーデリア・フェラーリHPと歴史的なパートナーシップを締結し、フェラーリにとって初めての暗号資産取引所パートナーとなっている。
これらの提携は単なる広告露出にとどまらず、BingXが世界的なブランドとして認知度を高め、信頼性をアピールする戦略の一環と見ることができる。
業界からの評価・受賞歴
BingXはこれまで、複数の業界団体・メディアから評価を受けている。代表的なものを挙げると次の通りだ。
| 受賞・評価 | 授与元 | 年 |
|---|---|---|
| 年間最優秀中央集権型暗号資産取引所 | Blockchain Life | 2024年 |
| 暗号先物取引所トップ5 | 業界メディア各社 | 2024年 |
| 取引規模でベスト暗号通貨取引所 | 業界団体 | 2021〜2023年 |
| 急拡大中のソーシャルトレードプラットフォーム | TradingView / Global Brands MAG | 2022年 |
こうした第三者からの評価は、BingX自身が発信する情報だけでなく、外部の視点からも取引所としての実力が裏付けられていることを示している。特に「ソーシャルトレードプラットフォーム」としての評価は、BingXが強みとするコピー取引の存在感を象徴していると言えるだろう。
BingXが大切にする4つの価値観
公式サイトでは、BingXが企業として大切にしている価値観を次の4つに整理している。
- 信頼性:100%準備金証明、24時間365日のオンラインカスタマーサポートを通じて、安全な取引所の実現にコミット
- ユーザーファースト:すべての活動においてユーザーを最優先し、業界での実績を積み重ねることを目標とする
- 革新的:ユーザーの取引能力を向上させるため、日々新しい機能や戦略を導入し続ける
- 多様化:初心者からプロフェッショナルまで、あらゆるレベルのユーザーに対応した多彩な商品・サービスを提供
これらの価値観は、記事の前半で紹介した準備金証明や豊富な商品ラインナップ、AI戦略といった具体的な取り組みと重なる部分が多く、単なるスローガンではなく実際のサービス設計に反映されていることがうかがえる。
多言語対応とサポート体制
BingXは2020年の段階で既に10以上の言語に対応し、グローバル市場への展開を果たしている。日本語にも対応しており、Webサイト・スマホアプリともに日本語で操作できるほか、日本語の公式Twitter(X)アカウントも運用されているため、海外取引所特有の「言語の壁」を感じにくい設計になっている。
カスタマーサポートは24時間365日のオンライン体制。取引に関する疑問やトラブルが発生した際は、メール(support@bingx.com)またはライブチャットを通じて問い合わせが可能だ。用途別の窓口も用意されており、パートナー提携に関する相談は「partnership@bingx.com」、メディア関連の問い合わせは「media@bingx.com」、アフィリエイトプログラムに関することは「bd@bingx.com」といったように、目的に応じて連絡先が分かれている点も分かりやすい。
VIP制度による手数料優遇
BingXでは、取引量や資産残高に応じてVIPランクが上がる仕組みを採用している。VIPレベルが上がるほど現物・先物それぞれの取引手数料が優遇されるほか、専用のサポート窓口やイベントへの招待といった特典も用意されている。手頃な取引量からスタートしても優遇の恩恵を受けられる設計になっており、頻繁に取引するユーザーほどコストメリットを実感しやすい。VIP制度の詳しい手数料体系については、別記事で改めて詳しく解説する予定だ。
よくある質問
Q. BingXは日本のユーザーでも利用できる? A. 日本語でのサービス提供が行われており、日本のユーザーも利用している海外取引所の一つだ。ただし、海外取引所を利用する際は、税制や国内法上の取り扱いについて事前に確認しておくことをおすすめする。
Q. BingXの最大の特徴は? A. 世界で初めてコピー取引を導入した実績と、現物・先物・グリッド取引・資産運用までを一つのプラットフォームでカバーする商品ラインナップの広さが挙げられる。
Q. 口座開設に費用はかかる? A. アカウント登録自体は無料で行える。取引を始める際は、入金した資産と各取引にかかる手数料が発生する仕組みだ。
Q. スマホアプリはある? A. iOS・Android向けにBingX公式アプリが提供されており、外出先でも取引状況の確認や注文が可能だ。
まとめ:BingXはどんな人におすすめか
先物のスリッページを気にしている
日本語を含む多言語UIで使いたい
取引量が多くVIP優遇を活かせる
日本円での直接入金にこだわる
コピー取引の損失リスクに不安がある
まずは少額から試したい
BingXは、次のようなニーズを持つ人に向いている取引所だ。
- コピー取引で経験豊富なトレーダーの手法を参考にしたい初心者
- 現物・先物・グリッド取引・資産運用まで、一つのプラットフォームで完結させたい人
- 新規トークンへの早期アクセス(ローンチパッド/ローンチプール)に興味がある人
- グローバルに展開する大手取引所の安定感を重視する人
設立から8年で4,000万人ユーザーへと成長した実績、そして「Trading Made Easy」を掲げ続ける姿勢は、BingXが単なる新興取引所ではなく、業界の主要プレイヤーの一角を占めていることを示している。
次の記事では、BingXの安全性――準備金証明や保護ファンド、国際認証などを軸に、実際にどれだけ信頼できる取引所なのかを詳しく見ていく。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資advice(投資助言)を目的としたものではありません。暗号資産取引には価格変動リスクが伴います。取引を行う際は、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。
BingXの現在の特徴と安全対策は、次の記事で詳しく整理しています。



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